お正月は、単なる休暇ではなく、新しい年の福徳を司る「歳神様(としがみさま)」を我が家にお迎えし、家族の幸せを願うための神聖な行事です。
歳神様とは?
歳神様とは、日本神道における新年の神様の呼び名です。稲の豊作をもたらすとされており、農作物が豊かに実り、食べるものに不自由することなく暮らせるようにと、昔から大切に扱われてきました。
歳神様は三柱いらっしゃり、「大年神」、「御年神」、「若年神」です。
歳神様は、正月あなたや家族を守ってくれる神様です。古くから「歳神様をお迎えする」習わしがあり、元旦に、家々に新年の幸せをもたらすために、高い山から降りてくる神様です。

Heshbi – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, リンクによる
昔の人は祖先の霊が田の神や山の神になり、正月には年神となって、子孫の繁栄を見守ってくれるのだと考えていました。
お正月とは?由来を簡単に お正月の行事・文化 正月飾りをする 玄関には門松と注連(しめ)飾りを、また神棚や床の間には鏡餅を飾りましょう。正月飾りのひとつひとつには、歳神様へのメッセージが込められています。 初日の出を見る …
田の神様とは? 田の神(たのかみ)は、稲作の豊凶を見守り、豊穣をもたらすと信じられている神です。作神、農神、百姓神、野神とも呼ばれ、穀霊神・水神・守護神の諸神の性格も併せ持っています。 田の神信仰は全国各地にありますが、 …
数え年と満年齢 誕生日ごとに歳を重ねる満年齢と、生まれ年を1歳として新年に歳を加える数え年。日本では明治6(1873)年に太政官で初めて満年齢が使われ、明治35(1902)年の「年齢計算ニ関スル法律」で公式化。しかし民間 …
歳徳神とは?
歳徳神は歳神様の別名です。歳神様は、「歳徳神」や「正月様」「大歳神」「御歳神」とも呼ばれています。
陰陽道でその年の福徳を司る神様とされています。
神様の姿の違い
神道の大年神は「翁(老人)」の姿とされますが、暦(陰陽道)では美しい「姫神(女神)」の姿で描かれるのが特徴です。
歳徳神がいる方角について
歳徳神がいる方角は「恵方」とされ、現在も続く恵方巻の原点です。
歳徳神はその年の干に当たる方角にいるとされます。
五行説では十干を陰陽に分け、甲・丙・戊・庚・壬を「陽」、乙・丁・己・辛・癸を「陰」とし、陽の干は陽徳といって徳があり、陰干は徳がないとしています。
恵方の一覧 節分の日と、恵方の方角を過去・未来の分を一覧表にしました。 西暦 節分の日 干支 恵方 2000年 2月3日 庚辰 西南西 2001年 2月3日 辛巳 南南東 2002年 2月3日 壬午 北北西 2003年 …
十干とは? 十干(じっかん)とは、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10の要素の順列を指します。干支を書くときに干を支の前に書くことから天干(てんかん)とも呼ばれます。 十干は、古代中国で生まれ、中国の陰陽五行思 …
歳神様のご利益
歳神様のご利益には、次のようなものがあります。
- 五穀豊穣・商売繁盛: 食べ物に困らず、暮らしが潤う。
- 家内安全・無病息災: 家族が一年を健康に過ごせる。
- 安産・子宝・縁結び: 子孫繁栄を見守る「祖霊」としての性格。
- 足の健康: 地域によっては「道祖神(旅の神)」とも習合し、足腰の健康を守る神とも信じられています。
歳神様を正しくお迎えする「3つの準備」
歳神様に気持ちよく滞在していただくために、以下の準備を行います。歳神様が迷わず家に来るための「目印」と、滞在する「居場所」を整えます。
- 門松
神様が降りてくるための目印(ガイド) - 注連飾り
ここが神聖な場所であることを示す「結界」 - 鏡餅
歳神様が滞在中に宿る「依り代(よりしろ)」
正月飾り 正月飾りとは、新年に幸運を運んでくれる歳神様をお迎えするためのもの。 が代表的な正月飾りです。 正月飾りはいつから・いつまで飾る? 正月飾りは12月28日までに飾るのがしきたり。理由は、末広がりの数字である8の …
② 歳神棚(さいしんだな)の設置
神棚がある場合は、向かって右側に歳神様を祀るのが一般的です。
- 祀り方
その年の恵方に向けてお札を祀ります。 - 神棚がない場合
目線より高い位置にある棚を掃除し、白い紙を敷いてお札をお祀りすれば、マンション等でも問題ありません。
神棚を設ける場所 明るく清浄な場所で、神棚の向きを南向きにして太陽に向け、大人が見上げるくらいの高さに設ける。人がいつも集まるところがよいが、神棚の下を頻繁に通るところは避ける。 神棚の飾り方 宮形 宮形(みやがた)は神 …
③ 鏡開き(神様の力を頂く)
1月11日(または15日)の鏡開きでは、歳神様が宿っていた鏡餅を家族で分け合って食べます。
これを「御歳魂(おとしだま)」と呼び、神様のパワーを体内に取り込むことで一年の活力を得ます。
歳神様はいつまでいらっしゃる?
歳神様をお迎えしてからお見送りするまでの期間を「松の内」と呼びます。
- 滞在期間
一般的に1月7日まで(地域により1月15日まで)。 - お見送り(どんど焼き)
役目を終えた正月飾りを「どんど焼き(左義長)」で焚き上げます。歳神様はその火の煙に乗って、再び山(天)へとお帰りになります。
小正月とは?簡単に 小正月の飾り物 餅花・繭玉飾り 餅花(もちばな)とは、豊作を祈って飾る小正月の飾りのこと。柳の木などの枝に、紅白の餅や団子を小さく丸めたものをつけます。餅花はたわわに実った稲穂(=豊作)を表しています …





