お正月とは?由来を簡単に
- お正月はもともと新しい年の幸運をもたす「歳神様」をお迎えする行事
- お正月とお盆は対になっていて、夏のお盆が仏教的な意味合いが強いのに対し、お正月は先祖の霊を神様として迎える日として定着してきた
- お正月は現在、1月1日から1月3日までの「三が日」、もしくは1月7日(地域によっては15日)までの「松の内」の期間を指す
歳神様とは?
歳神様は穀物に実りをもたらす穀物神で「正月様」「歳徳神」とも呼ばれ、地方によっては「お歳徳さん」「恵方様」「トシドン」「歳爺さん」など、かなり親しみを持って呼ばれています。また、歳神様は先祖の霊とも考えられていました。
歳神様とは? 歳神様(としがみさま)とは、日本神道における新年の神様の呼び名です。稲の豊作をもたらすとされており、農作物が豊かに実り、食べるものに不自由することなく暮らせるようにと、昔から大切に扱われてきました。 歳神 …
お正月の行事・文化
正月飾りをする
玄関には門松と注連飾りを、また神棚や床の間には鏡餅を飾りましょう。正月飾りのひとつひとつには、歳神様へのメッセージが込められています。
正月飾り 正月飾りとは、新年に幸運を運んでくれる歳神様をお迎えするためのもの。 が代表的な正月飾りです。 正月飾りはいつから・いつまで飾る? 正月飾りは12月28日までに飾るのがしきたり。理由は、末広がりの数字である8の …
初日の出を見る
新年最初の朝に昇る太陽が「初日の出」。「御来光」ともいい、これを拝み新しい年の幸運を祈るしきたりがあります。高い山の山頂で迎える御来光は特別にありがたいものとされています。
若水を汲む
元旦の早朝に井戸や泉から水を汲み、汲んだ水を若水(わかみず)を、歳神様への供え物や家族の食事に使います。若水は一年の邪気を払う縁起物と考えられています。
若水は、元日の朝早く、まだ人に会わないうちに汲みに行きます。もし人に会っても口をきかないのがしきたりでした。
若水汲みとは? 若水汲み(わかみずくみ)とは、元旦や立春の早朝に井戸や泉から水を汲むことです。汲んだ水を若水(わかみず)といい、歳神様への供え物や家族の食事、口をすすぐ、茶を立てるなどに使います。 若水は縁起の良いものと …
正月料理をたべる
おせち料理
日持ちする料理を重箱に詰めたお正月の伝統料理。歳神様へ備える縁起物の料理のため、食材にはそれぞれ人々の願いが込められています。
おせち料理とは?簡単に おせち料理の具材の意味 一覧表 おせち料理は縁起をかついだ山海の幸をお重に詰めるのがならわしで、具材にはそれぞれ意味があります。 黒豆願い:健康でまめに暮らせるように / (シワができるほどの)長 …
お雑煮
歳神様にお供えした餅と、野菜や肉などを煮込んで作る料理。おせち料理と同様、もともとは正月だけの料理ではありませんでしたが、庶民に伝わることで一年の初めに食べる正月料理として定着しました。
地域によって、餅の形や具、仕立てが異なります。
お屠蘇
お屠蘇は元日の朝、家族そろって最初に飲むお酒。無病息災を願って、年下の者から順に3回ずつ飲んでいくしきたりがあります。白朮・桔梗・防風・山椒・肉桂・丁子などの薬草を調合し、酒やみりんに浸してつくります。
お屠蘇とは? お屠蘇おとそとは、酒やみりんに生薬を漬け込んだ薬草酒です。正式には屠蘇延命散とそえんめいさんと言います。もともとは中国から宮中に伝わったもので、江戸時代に庶民の間にひろまりました。 お屠蘇は、一年間の邪気を …
お年玉をあげる・もらう
お正月の子どもたちの最大のお楽しみ「お年玉」。そのルーツは歳神様へのお供え物の丸いお餅。もともとは「御蔵魂」といい、歳神様にお供えした餅をおろして年少者に分け与えたのが始まり。室町時代にはお酒や筆、硯などを贈りあう習慣となり、江戸時代になって現在のような金銭になったということです。
お正月遊びをする
昔ながらの正月遊びには、大人も子どもも一緒に遊べる楽しい遊びがたくさんあります。凧揚げ、かるた、コマ回し、羽子板、すごろく、福笑いなどが代表的。
凧揚げ(たこあげ)江戸時代から立春の頃に空を見上げるのはよいこととされていた。男の子が無事に育つようにと、初正月や初節句に凧を贈ったのがはじまりといわれている コマ回し江戸時代から庶民の遊びとして広まったコマ回し。紐の掛 …
初詣に行く
年が明けて初めて寺社仏閣を参拝すること。松の内(1月7日もしくは1月15日)までというのが習わしです。昔は地域の氏神様を祭っている神社にお参りをして一年の無病息災を祈るのが一般的でしたが、現在はどこの神社やお寺でも問題ありません。
初詣とは?由来を簡単に 初詣はいつまでに行くべき? 三が日までに行く人も多いですが、一般的には松の内の間(関東は1月7日まで、関西では1月15日まで)に行くといいとされています。松の内の間に行けない場合でも心配する必要は …
初夢をみる
新しい年を迎えて初めて見る夢を「初夢」といいます。日付には諸説ありますが、1月2日の夜に見る夢をいうのが一般的。「一富士、二鷹、三茄子」を見ると縁起がいいといわれます。
初夢とは?簡単に 初夢はいつみるもの? ①大晦日から元日年越し後に寝たら、それが新年初めに見る夢なのでこれを初夢とした説。 ②元日から2日大晦日から元日にかけての夜は眠らないので、元日から2日にかけてみる夢を初夢とした説 …
書初めをする
新年に初めて書く書や絵を、書初めといいます。1月2日に書初めをするのが江戸時代以降の習わしで、恵方(歳神様がいるめでたい方角で毎年変わる)をむいて一年の豊富や目標をしたためます。
小学校の冬休みの宿題で書初めをした人も多いと思います。新年の抱負や目標を書く人もいますが、書初めは本来「富士山」や「日の出」「松竹梅」などおめでたい言葉を書くとよいでしょう。
小正月にどんど焼きで書を燃やす習慣もあり、炎が高く燃えるほど字や絵が上達といわれます。
書初めとは? 書初め(かきぞめ)とは、新年になって初めて毛筆で字や絵を書くこと。 書き初めには、1年の抱負や計画、おめでたい言葉を書き記すため、目標成就や新年をお祝いする意味が込められています。 書き初めは、1月2日に …
年始回りをする
新年のあいさつをするために親類や知人の家を訪問することを年始回りといいます。年始回りをする場合は、元日は避けて松の内(1月7日もしくは1月15日)までに済ませます。もとは、親類縁者を集めて食事をしながら結束を固めたのがはじまりです。