歳神様

歳神様とは?

歳神様としがみさまとは、日本神道における新年の神様の呼び名です。稲の豊作をもたらすとされており、農作物が豊かに実り、食べるものに不自由することなく暮らせるようにと、昔から大切に扱われてきました。

歳神様は三柱いらっしゃり、「大年神おおとしのかみ」、「御年神みとしのかみ」、「若年神わかとしのかみ」です。

歳神様は、正月あなたや家族を守ってくれる神様です。古くから「歳神様をお迎えする」習わしがあり、元旦に、家々に新年の幸せをもたらすために、高い山から降りてくる神様です。

昔の人は祖先の霊が田の神や山の神になり、正月には年神となって、子孫の繁栄を見守ってくれるのだと考えていました。

歳徳神とは?

歳徳神としとくじんは歳神様の別名です。歳神様は、「歳徳神」や「正月様」「大歳神」「御歳神」とも呼ばれています。
陰陽道でその年の福徳を司る神様とされています。

歳徳神は、暦では女神の姿で描かれていますが、神話に出てくる大年神は男神であり、翁の姿をしているとされています。

歳徳神がいる方角は「恵方えほう」とされ、現在も続く恵方巻の原点です。
歳徳神はその年のかんに当たる方角にいるとされます。
五行説では十干を陰陽に分け、甲・丙・戊・庚・壬を「陽」、乙・丁・己・辛・癸を「陰」とし、陽の干は陽徳といって徳があり、陰干は徳がないとしています。

ご利益

歳徳神のご利益には、次のようなものがあります。

  • 五穀豊穣
  • 疫病退散
  • 商売繁盛
  • 家内安全
  • 厄除開運
  • 縁結び
  • 安産・子宝

歳徳神は、道祖神(旅の神)でもあるため、足の神様や脚気の神様としても信仰されてきました。また、男女和合の神としての性格もあり、縁結びの神、安産の神、子宝の神としても信仰されてきました。

歳徳神は、地域や家の商売によってその姿やご利益が代わります。

歳神棚

歳神棚さいしんだなとは、歳徳神のお札を祀る棚です。歳神棚は、その年の恵方に向かって仕立てるのが良いとされています。

歳神様は、正月にやってくる神様で、ご利益は五穀豊穣や疫病退散です。
神棚に向かって右側に歳神様を祀るのが一般的で、神棚のうしろの壁や棚板に貼ったり、専用の宮形を配置したりします。

神棚には、正月飾りとして正月にやってくる歳神様をお迎えするための飾り物を飾ります。歳神様の前に幣束を三本立て、お餅をお供えします。お餅は鏡開き(11日)の際にお下げして食べます。