神事・仏事の一覧

おもな神事と仏事

神祇信仰が神道に整えられた古代中期から中世以降、時代の変化の中で仏教と神道が盛衰を繰り返しながら両者は密接に結びつきます。お寺の中に神社が、神社の敷地にお寺が建てられたりなどといったことも起こりました。
そしてしきたりもまた、その時々に応じて変わっていきました。
今日の形に比較的近くなったのは、江戸時代中期~後期にかけての頃といわれています。現在行なわれているしきたりの、ほぼすべてのしきたりが神様や仏様に由縁するといっても過言ではありません。

お正月には歳神様をお迎えし、節分では福の神を呼び込み、お盆や、春のお彼岸秋のお彼岸でご先祖様を弔い感謝する。
これらの年中行事も、人生の節目を祝い、健康長寿や幸運などを祈る七五三や結婚式などの通過儀礼も、神様や仏様の存在なくしてはありえません。このように、人々が古くから守り受け継いできたしきたりの中にはいつも、神様・仏様がいるのです。

神様・仏様としきたりの関係

農耕と自然が生んだ自然信仰としきたり

豊かな自然と、美しい四季を持つ日本。太古から稲作を中心とした農耕民族であったこの国の人々は、その自然そのものの中に人知を越えた神様が宿ると考えていました。
人の力ではどうすることもできない自然が起こす恵みや災害に対し、神として崇め祈ることで豊かな実りがもたらされ、そして感謝することで次の実りが再び豊かであることを信じたのです。
人々の営みが繰り返されるように、こうした祈りや感謝も日々の暮らしの中で繰り返され、受け継がれいくようになったのです。

しきたりの中にいる神様と仏様

中国から仏教が伝えられると、人々の生活に次第に仏教が浸透していきました。理論化された仏教が、経典を通して説得力を持って人々に理解されたからです。
しかし、日本古来の神祇信仰を否定したわけではなく、両者がうまく融合したのです。
たとえば死の穢れを嫌う神社では生に関すること、弔い、ご先祖様の供養など死に関することは仏教が担うようになったなど。安産やお宮参りなどの厄払いや、豊作などの祈りは神様が担当(神事)、お盆やお彼岸などの供養(仏事)は仏様が担当といった次第です。

日本の神様と仏様

  • 生活の神様
    農耕の神、漁業の神、商業の神など
  • 仏様
    如来、菩薩、明王など
  • 自然の神様
    日神、月神、風神など

※ほかに「人神じんしん」も神の種類としてあげる場合も