おせち料理の意味

おせち料理の具材の意味 一覧表

おせち料理は縁起をかついだ山海の幸をお重に詰めるのがならわしで、具材にはそれぞれ意味があります。

黒豆黒豆 ✅
願い:健康でまめに暮らせるように / (シワができるほどの)長寿 / 邪気払い
由来:「まめに」という言葉を当てている / あえてシワが出るように煮るため / 黒は魔除けの役割をするため
数の子数の子 ✅
願い:子孫繁栄
由来:卵がたくさんついているため
ごまめ(田作り)ごまめ(五万米・田作り) ✅
願い:豊作
由来:イワシを刻んで田畑の肥料にしたら大豊作となったことから
たたきごぼうたたきごぼう ✅
願い:家族・家業の安定 / 豊作
由来:ごぼうは根を張り土台が揺るがないことから / 豊作のときに飛んでくる黒い瑞鳥ずいちょうを表したことから
紅白かまぼこ紅白かまぼこ
願い:おめでたさ・縁起の良さ
由来:半月型が日の出に似ており正月にふさわしいため。また、紅白の紅は魔除け・白は神聖さを表す
伊達巻伊達巻
願い:学問成就・文化繁栄 / 見栄え
由来:見た目が巻物に似ているので勉学を連想させるため / 伊達者には、おしゃれ・派手という意味があるため
錦卵(錦玉子)錦卵(錦玉子)
願い:財宝や富に恵まれる
由来:卵の黄身と白身が金銀に見えることから
ぶりぶり
願い:立身出世
由来:出世魚だから
えびえび
願い:長寿
由来:腰の曲がった姿が長寿を表すため
鯛
願い:おめでたさ・縁起の良さ
由来:恵比寿様が釣り上げた魚であり、「めでたい」の語呂合わせから
栗きんとん栗きんとん
願い:金運上昇
由来:きんとんは「金団」と書くことから
紅白なます紅白なます
願い:おめでたさ・縁起の良さ
由来:にんじんの赤・大根の白は水引を連想させ、めでたいため
菊花かぶ菊花かぶ
願い:繁栄
由来:祝い事に欠かせない花であることから
昆布巻き昆布巻き
願い:喜び / 子宝
由来:昆布と「よろこぶ」の語呂あわせ / 子生こぶとう当て字を使うことから
筑前煮(煮しめ)筑前煮(煮しめ)
願い:家族の円満
由来:様々な具材を一緒に煮炊くことから(具材にはれんこん・里芋・手綱こんにゃくなど縁起の良いものが使われる)
里芋里芋
願い:子孫繁栄を願う
由来:親芋の下に小芋、孫芋とたくさん出てくるため
くわいくわい
願い:おめでたさ・縁起の良さ
由来:大きな芽が出て、「めで」たいため
れんこんれんこん
願い:見通しの良さ
由来:空いた穴から先が見通せるため(酢れんこんや煮物の具材に使う)
手綱こんにゃく手綱こんにゃく
願い:家族の円満・良縁
由来:結び目があることから

✅関東では黒豆・数の子・ごまめ、関西では黒豆・数の子・たたきごぼうがおせち料理に欠かせないものとなっています。「三つ肴(祝い肴三種)」といわれ、五穀豊穣と子孫繁栄を願う縁起物です。

おせち料理とは?簡単に

  • 「おせち」とは「御節供おせちく」を略したもので、漢字で「御節おせち」と書く
  • おせち料理は、歳神様としがみさまにお供えしたごちそうをおさがりとしていただき、無病息災や家内安全などを願うためのもの
  • もともと季節の節目となる日(元日と五節句)に神様にお供えして食べられていた
  • 歳神様をお迎えする正月の間は、煮炊きなどの炊事を慎むといういわれもある

お重の段と中身は?簡単に

  • 重箱に詰めるのは「めでたさを重ねる」という意味がある
  • 一の重から与の重までの4段が正式(「完全」を表す3の数字に、さらにもうひとつ重ねるという意味がある)
  • 4段目を与の重というのは「四」の音が「死」に通じるため
  • どの段に何を詰めるかは地域によって変わる
【一の重】「祝いざかな」を詰める
・黒豆
・数の子
・ごまめ(田作り)
・たたきごぼう
・紅白かまぼこ
・伊達巻
・昆布巻き
・栗きんとん など
【二の重】「焼き物」を詰める
・ぶり
・えび
・鯛 など
【三の重】「煮物」を詰める
・筑前煮(煮しめ)
【与の重】「酢の物」を詰める
・紅白なます
・菊花かぶ
・酢れんこん など

おせち料理の祝い箸とは

祝い橋おせち料理には両端が細く中央がふくらんだ形の「祝い箸」を使います。箸が折れると縁起がわるいので折れないように丈夫な柳の木でできたお箸を用います。箸の一方を歳神様、もう一方を人が使い、神様とともに食事をする「神人共食しんじんきょうしょく」を意味します。
大晦日に、家族の名前をそれぞれ箸袋に書いて神棚に供えておきましょう。