上巳の節句・ひな祭り

上巳の節句とは?簡単に

  • 上巳じょうしの節句とは、ひな祭りのこと。五節句のひとつで別名「桃の節句」と呼ばれる
  • 中国から伝わった風習で、旧暦3月最初のの日を指したため、「上巳」という名がついた
  • ひな祭りは毎年3月3日。女の子の健やかな成長を祝う日とされている
  • ひな人形を飾り、白酒や菱餅、ハマグリの吸い物やちらし寿司などの縁起物の膳で祝う

ひな祭りの食べ物

菱餅菱餅
女性を象徴する形。3段に分かれた色にはそれぞれ、桃色(魔除けの桃の花)・白(雪の清浄 / 子孫繁栄 / 長寿)・緑(邪気を祓うヨモギ / 健やかな成長)を表す
雛あられ雛あられ
関東ではポン菓子に砂糖を絡めたもの、関西ではしょうゆや塩で味付けしたおかきをいう
ハマグリハマグリ
ぴったり合わさる二枚貝から、将来良い夫婦になれるようにとの願いが込められている。またハマグリは汚れた海に住まないことから純潔を意味する
ちらし寿司ちらし寿司
字のごとく「寿ことぶき」を「つかさどる」という意味から。具材にも長寿を表すえびや、穴から先を見通せるれんこんなどが使われる
桃花酒・白酒桃花酒白酒
桃の花を酒に入れて飲むことで健康になるという言い伝えがある。桃花酒に、桃の花がきれいに引き立つ酒として白酒が使われる

ひな飾り

雛人形

ひな人形は、雨水うすいの日に飾ると良縁に恵まれるとされています。雨水は二十四節気のひとつで、2月18日頃。
片付けるのは、啓蟄けいちつの日がいいとされています。啓蟄は二十四節気のひとつで、3月6日頃。おひな様に感謝しつつ丁寧にしまいましょう。

七段飾りの飾り方

七段飾り

最上段: 親王びな
向かって左に男びな、右に女びなを置く。奥に屏風を広げ、ぼんぼりは両脇、お神酒は中央に

二段目:三人官女
向かって左から、加えの銚子持ち、三方持ち、長柄の銚子持ちの順に置く。 高坏は官女の間に

三段目:五人囃子
向かって左から、太鼓、大鼓、小鼓、笛、謡の順に置く

四段目:随身 (護衛役)
向かって左側に右大臣、右側に左大臣を置く。菱台は中央に

五段目:仕丁(雑用係)
向かって左から、台笠持ち、督持ち、立傘持ちの順に置く。膳は仕丁の間に

六段目: 嫁入り道具
向かって左から、箪笥、箱、萇持、鏡台、針箱、火鉢、茶道具の順に置く

七段目: 嫁入り道具
向かって左から、御駕籠、重箱、御所車を置く。右近の橘を左端、 左近の桜を右端に

  • 段飾りの段数は陰陽道で吉数の奇数で飾る
  • 緋毛せんという赤い布は、魔除けの意味を持つ

【豆知識】お内裏様の飾り方

ひな人形のお内裏様の飾り方は、陰陽道の法則にならうと、男雛が左(向かって右)・女雛が右(向かって左)に飾ります。これが、京雛の古式の飾り方です。

都が京都から東京に移って以来、現在の関東雛は、男雛が右(向かって左)・女雛が左(向かって右)に飾られ、京雛とは逆です。

関東雛の飾り方は、現在の国際プロトコールにならった、国際儀礼に従う並び方が元になっています。

桃の花

桃の花桃の木には邪気払いの効果があると伝えられています。また、桃は「百歳ももとせ」に通じ縁起も良いとされています。

室町時代には、桃の花を酒に浸した「桃花酒とうかしゅ」を飲む習慣があったといわれています。

ひな祭りの由来

現在のひな祭りは、女の子の成長や幸せを願う行事ですが、昔は季節の変わり目に体調を崩さないように、無病息災を願う厄払いの日でした。
上巳の日には、紙で作った「人形」に穢れや災いを移して川や海に流すみそぎの神事「流し雛」を行いました。
この流しびなの風習と、平安時代の貴族の女の子たちの人形遊び「雛遊びひいなあそび」と結びついたのが、ひなまつりの起源といわれています。

ひな人形の歴史

奈良時代~平安時代

人形

人形
紙で作った人形に身の穢れや災いを移して川や海に流し、無病息災を祈願しました。「源氏物語」にも登場しています。

流し雛

流し雛
編んだ藁に一対のひな人形をのせて川や海に流し、子どもの無病息災を祈願しました。

江戸時代~

立ち雛

立雛たちびな
おもに紙で作られたもので「紙雛」とも呼ばれます。ひと形を立体にしたような極めてシンプルな形で、ひな人形の原型といえる人形です。

座り雛(御殿飾り)

座雛すわりびな
現在の形の座った一対の内裏雛だいりびなが登場し、幕末の江戸では七段飾りが広まったりました。上方(現在の大阪)では京都御所を模した豪華な「御殿飾り」が流行(写真参照)。

つるし雛

つるし雛
当時ひな人形は高価なものだったため、ひな人形の代わりに飾られたのがつるし雛です。着物の切れ端などで手作りされ、庶民の暮らしになじむひな飾りとして一般家庭に広まりました。