初荷

初荷とは?

初荷はつにとは、新年になって初めて商品を積み込み、得意先へと送り出すことを指します。
単なる出荷作業ではなく、新しい一年の商売繁盛を願い、景気よく商いをスタートさせるための大切な儀式でもあります。

初荷の由来と江戸時代の風景

初荷の習慣は江戸時代から始まりました。
当時は、元旦は商売を休み、1月2日を「事始め(仕事始め)」として儀礼的に初商いを行うのが一般的でした。

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不明 – “Letters from Japan” by Mrs. Hugh Fraser, New York, The Macmillan company; London, Macmillan & co., ltd.. 1904, パブリック・ドメイン, リンクによる

当時の初荷は非常に華やかなもので、荷を運ぶ馬は美しい鞍や綱で着飾られ、大八車にはおめでたい「のぼり旗」が何本も立てられました。
そうして飾り立てた荷を引いて街中を練り歩くことで、周囲の人々へ商売の再開を知らせるとともに、新年の活気を街全体へと振りまいていたのです。

現代の初荷:1月2日から1月4日へ

時代が進み、トラック輸送が主流になっても、のぼりや幕を取り付けて「初荷」を知らせる光景は見られました。

かつては伝統に従い1月2日に行われていましたが、現代では官公庁や多くの企業の業務開始日に合わせ、1月4日に新年の初出荷が行われることが多くなっています。

現在では、物流トラックに華やかな装飾をすることは減りましたが、市場や企業での「初荷式」として、一年の安全と繁栄を祈る行事が今も各地で引き継がれています。