神楽

お祭りや神社で、笛や太鼓の音に合わせて舞う「神楽かぐら」。 その荘厳でどこか懐かしい響きには、日本の神話から続く深い意味が込められています。

神楽(かぐら)の意味と語源

神楽かぐらは、神様を祀るために奉納される、歌と踊り「歌舞かぶ(歌を伴う舞)」による神事芸能です。

語源は「神の座(かむくら)」

神楽の語源は、神様を招き入れる場所を指す「神座かむくら」が変化したものだと言われています。
古来、神楽は単なるショーではなく、神聖な場所(神座)に神様をお招きし、神様と人が一緒にお酒や食事を楽しみながら、魂を鎮め、活力を高める(鎮魂・招魂)ための重要な儀式でした。

神楽の起源「天岩戸」伝説

神楽のルーツは、日本神話の有名なエピソード「天岩戸(あまのいわと)」にあります。

太陽の神・天照大御神(あまてらすおおみかみ)が洞窟に隠れてしまい、世界が暗闇に包まれたとき、天鈿女命(あめのうずめのみこと)が岩戸の前で面白おかしく舞を舞いました。

これを見た八百万の神々は大笑いし、気になった天照大御神が外へ出てきたことで、世界に光が戻ったとされています。

天岩戸

このとき天鈿女命が舞った踊りが、日本最古の舞であり、現在の神楽の始まりだと言い伝えられています。

現代に伝わる「神楽」の種類

神楽は、宮廷で行なわれる御神楽みかぐらと民間で行なわれる里神楽があります。

① 御神楽(みかぐら)

皇居にある賢所(かしこどころ)で行われる、最も格式高い神楽です。

② 里神楽(さとかぐら)

各地の神社や民間で行われる神楽で、地域の特色に合わせて以下の4つの系統に分かれています。

  • 巫女みこ神楽
    巫女が鈴や扇を持って舞い、神がかりや祈祷を行うもの。
  • 出雲流神楽
    神話を演劇のように演じる「神能(しんのう)」が特徴。
  • 伊勢流いせりゅう神楽
    湯立(ゆたて)神事と結びついた、お湯を使った清めの神楽。
  • 獅子しし神楽(獅子舞)
    獅子頭を神体として扱い、魔除けや火伏せを祈る舞。