初夢

初夢とは?簡単に

  • 初夢(初夢)とは、新年のある夜に見る夢のこと。夢の内容で1年の吉凶を占う風習がある
  • 新年最初に見る夢ではあるが、①大晦日から元日 ②元日から2日 ③2日から3日の3つの説があり、現在は「②元日から2日」に見るものが有力

初夢はいつみるもの?

① 大晦日から元日
年越し後に寝たら、それが新年初めに見る夢なのでこれを初夢とした説。

② 元日から2日
大晦日から元日にかけての夜は眠らないので、元日から2日にかけてみる夢を初夢とした説。(そもそも年越しは歳神様を迎える必要があるので、寝てはいけなかった。)
明治の改暦後は、「元日から2日」とする人が多くなった。

③ 2日から3日
由来ははっきりしていない。書初めや初商いなど多くの新年の行事が2日に行われるようになったのに影響されたためとも言われる。江戸時代後期に「2日から3日」が主流となっていた。

縁起のいい初夢「一富士二鷹三茄子」とは

「一富士二鷹三茄子」とは初夢で見ると縁起が良いものを順に並べた江戸時代のことば。茄子のつづきについては諸説あり。

一:富士一:富士
末広がりで子孫や商売などの繁栄を意味する。「無事ぶじ」「不死」ということばを掛けたとも
二:鷹二:鷹
高く飛びものをつかみ取るイメージがあることから運気上昇を意味する。「高」と同じ音なので縁起が良い
三:茄子(なすび三:茄子なすび
実がよくなるという意味から。物事を「成す」ということばを掛けたとも
四:扇四:扇
富士と同じく、末広がりで子孫や商売などの繁栄を意味する
五:煙草(たばこ)五:煙草たばこ
たばこの煙は上にのぼることから運気上昇を意味する
六:座頭(ざとう)六:座頭ざとう
座頭とは剃髪した盲目の按摩師のこと。「毛がない=怪我ない」との連想から家内安全を意味する
七:丁髷(ちょんまげ)七:丁髷ちょんまげ
【後付け説濃厚】理由不明
八:薔薇(ばら)八:薔薇ばら
【後付け説濃厚】理由不明
九:歌舞伎九:歌舞伎
【後付け説濃厚】理由不明

縁起のよい初夢をみるための準備

良い初夢をみるために以下のような準備が効果的といわれています。

  • 壁に縁起のいい絵を飾る
    寝る部屋の壁に富士山・鷹・なすびなど、縁起のいい絵を飾る
  • 布団にこだわる
    布団の柄は、魔除け効果があるといわれる吉祥文様きっしょうもんようの布団がよい
  • 枕の下に七福神の絵を入れる
    七福神の絵を枕の下に入れる
  • 枕の下に回文を書いた紙を入れる
    上から読んでも下から読んでも同じことばを紙に書いて枕の下に入れる
    例:なかきよのとをのねぶりのみなめざめ なみのりぶねのをとのよきかな(長き世のとをの眠りのみな目覚め 波乗り船の音のよきかな)
  • 枕の下に獏の絵(または字)を入れる
    悪い夢を食べてくれるという獏の絵、または「獏」という字を紙に書いて枕の下入れる
  • 折り紙でつくった蝶を飾る
    悪夢を食べるといわれる蝶を折り紙で作り、布団の周辺に飾る