絵馬

神社や寺院の境内に、色とりどりの願いが並ぶ「絵馬」。

何気なく手に取っている方も多いかもしれませんが、実はその一枚には、古来日本人が大切にしてきた「神様への敬意」と「五行の知恵」が凝縮されています。

絵馬とは?神様へ届ける「お手紙」

絵馬えまとは、神社や仏閣に奉納する、絵が描かれた木の板のことです。

神様への感謝の気持ちや願い事を書き込み、それを神様に捧げることで、願いが叶うようにと祈るものです。

絵馬

絵馬の意味

絵馬の「馬」は、神様の乗り物である神馬しんめに由来しています。
神馬はこの上なく神聖なものとされ、古くは、生きた馬を神様への供物として捧げる風習がありました。

神馬

それが次第に木で作られた馬や、板に描かれた馬の絵で代用されるようになり、現在の「絵馬」の形へと変化しました。
絵馬に願い事を書くことで、神様へ自分の気持ちを伝えることができると考えられています。

迷わない!絵馬の書き方 5つのポイント

絵馬に書く内容は、感謝の言葉や願い事など、自分の素直な気持ちを表すものであれば何でも構いません。ただし、以下の点に注意しましょう。

  • 油性ペンを使う
    墨汁や鉛筆ではなく、油性ペンを使うのが一般的です。雨に濡れても文字が消えないようにするためです。
  • 「裏面」に願いを記す
    美しい絵が描かれている面が「表」です。願い事や氏名は、絵のない「裏面」に書き込みましょう。
  • 丁寧な字で、一事成就
    様へのメッセージですので、一文字ずつ丁寧に。また、欲張ってたくさんの願いを書くより、今一番叶えたい「一つの願い」に絞るのが作法です。
  • 具体的に書く
    「幸せになりたい」といった漠然とした内容よりも、「〇〇の試験に合格する」「〇〇の試合で全力を出す」など、具体的な目標を記す方が、自分自身の決意も固まり、神様への伝わり方も強くなると言われています。
  • 他人の不幸を願わない
    神聖な場所ですので、他人を傷つける言葉は禁物です。

知っておきたい絵馬のマナー

  • 神社でお参りしてから
    まずは神前で「お参り」を済ませてから、授与所で絵馬をいただきましょう。神様にご挨拶を済ませてから筆を執るのが筋道です。
  • 縦書きでも横書きでもOK
    絵馬は縦書き・横書きどちらで書いても問題ありません。
  • 代理の人が書いてもOK
    ご本人が来られない場合、ご家族や友人が代理で書いて奉納しても問題ありません。大切なのは、その人を思う心です。
  • 個人情報(住所・名前)は無理のない範囲でOK
    かつては住所・氏名をしっかり書くのが通例でしたが、昨今はプライバシー保護のため、イニシャルや都道府県名のみにする方も増えています。神様はどこの誰か分かってくださるので、無理のない範囲で記しましょう。

【豆知識】馬の奉納と五行の関係

古くは絵馬ではなく本当の馬を奉納していました。日照りが続いたときは雨を祈り、長雨の時は晴れを祈りました。
雨乞いをするときは、五行説では、雨=水の気=黒なので、黒い馬を奉納しました。
祈晴のときは、太陽=火=赤のため、赤い馬(または白い馬)を奉納したという記録がのこっています。

馬は十二支で「午」。午=火=太陽を表す。日照りで火の気が強すぎる場合は、水気を強めるため黒い馬を、雨が続いて太陽が欲しいときは、赤の馬を使った。