職場で行うのが一般的な栄転・昇進祝い。お祝いは正式な辞令が出てから行うようにします。
栄転・昇進祝い
「栄転」とは、高い地位や職に転任することをいいます。一方「昇進」は職階や地位が上がること。
「栄転して支店長」「部長に昇進」など、社内で正式に辞令が出たら、職場の所属部署や営業所内、同期が集まって祝うことが多いようです。
同僚が栄転する場合は、上司にも声をかけて送別会を開くようにしましょう。そのときには記念品を用意します。上司を祝う場合は、部下が祝いの席を設け、部署でお祝いをします。親しい後輩が昇進したら、自宅に招いてご馳走してお祝いをするのもよいでしょう。
栄転でお祝いの品を贈る場合は、異動する1週間前までには渡すようにします。品物は、ネクタイや名刺入れなどの身のまわりのもののほかに、ゴルフや釣り用品など趣味のものも喜ばれます。ただし、転居する場合には、かさばらないものを自宅や転居先へ贈る心づかいも忘れずに。
お祝いのお返しは基本的に不要ですが、「御礼」として、日常に使えるものを贈るのがよいでしょう。転任した場合は、落ち着いてから関係者へあいさつ状を送るようにします。赴任先の名産品を送っても喜ばれます。
いろいろな祝い方
辞令を受けて異動や転勤をする場合、栄転や昇進とは限りません。お祝いを伝えてよいかどうかをまず確認し、失礼のないようにしましょう。また、栄転や昇進のお祝いを社内でする場合は、そのチャンスを逃しまった人のことも配慮してあまり騒き立てないようにし、本人だけに直接お祝いをしましょう。
栄転なのかどうか状況が不明なときは、表書きを「御餞別」などにして餞別を贈ります。
●お世話になった人や直接の上司の栄転
引越しの手伝いや差し入れをする。お祝いの品は転居先へ直送するほうがよい。
●親しい後輩の昇進
自宅に招いてご馳走をふるまってお祝いをする。
●社外の人の昇進・栄転の場合
栄転や昇進の知らせを聞いたら、まずはお祝いの言葉を伝える。個人的な知り合いであれば贈り物をしてもよいが、取引先などの場合は職場の慣例にのっとって行う。
●海外赴任の場合
贈り物よりもお祝い金として渡す。
●栄転かどうか分からない場合
「御餞別」として贈る。出向の場合は栄転や左遷などの判断がつきにくいので、「御礼」「感謝を込めて」などの表書きにする。
お祝いの品
女性の場合
- ハンカチ、名刺入れ、バッグ、アクセサリーな身のまわりの品
- ワイン、シャンパン、ホテルや旅行、スパなどのギフト券
男性の場合
- 名刺入れ、ネクタイ、ベルト、ハンカチ、万年筆などの身のまわりの品
- ゴルフ用品、釣り用品どの趣味のもの
- ワイン、シャンパン、ウイスキーなどの嗜好品
お祝い金について
●職場の全員で贈る場合
品物なら3千~5千円、現金や商品券は1万円以上になるようにする。
●個人的に贈る場合
5千~1万円を目安に。
●祝儀袋
赤白の蝶結びの水引でのしつき、表書きは「御昇進御祝」「祝御栄転」「御祝」など。
栄転がどうかはっきりしない場合は表書きを「御餞別」にする。