玄鳥至(げんちょういたる)

七十二候「玄鳥至(げんちょういたる)」とは

「玄鳥至(げんちょういたる)」は、二十四節気の「清明」の初候にあたる七十二候のひとつです。
冬が終わり、新しい生命が誕生する準備が始まる、希望に満ちた季節です。ツバメの巣作りを観察することは、春の訪れを実感し、自然の営みに触れる貴重な機会となります。

玄鳥至(げんちょういたる)の意味

冬の間、暖かい地方で過ごしていたツバメが北国へ渡ってきて、巣作りを始める頃という意味です。

暖かい春の陽気が感じられるようになると、ツバメは長旅を終え、日本へ戻ってきます。軒下や梁などに泥を運び、巣作りを始めます。

時期

清明(4月5日頃)の5日間が「玄鳥至」にあたります。

特徴

  • 春の訪れ: 冬が終わり、本格的な春の到来を感じられる時期です。
  • 生命の誕生: ツバメの巣作りは、新しい生命が誕生する前の準備段階であり、春の生命の息吹を感じさせてくれます。
  • 人との共生: ツバメは古くから人との関わりが深く、軒下などに巣を作ることから、人々の暮らしに身近な鳥として親しまれてきました。

関連する言葉や季語

  • 清明
  • ツバメ
  • 春霞

多くの和歌や俳句に、玄鳥至を詠んだ作品があります。これらの作品からは、春の訪れに対する喜びや、ツバメの巣作りに対する温かいまなざしなどが伝わってきます。