
七十二候「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」とは
「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」は、二十四節気の「啓蟄」の末候にあたる七十二候のひとつです。
冬の寒さが終わり、新しい生命が誕生する、希望に満ちた季節です。さなぎから蝶へと生まれ変わる様子は、私たちに感動と勇気を与えてくれます。
菜虫化蝶(なむしちょうとなる)の意味

冬の間、さなぎの姿で過ごしていた菜虫(キャベツや白菜などの葉を食べる青虫)が、蝶に羽化し、ひらひらと飛び始める頃を表します。
暖かい春の陽光が差し込み、冬の寒さがようやく過ぎ去ると、菜虫はさなぎから美しい蝶へと生まれ変わります。菜の花が咲き誇る畑の上を、蝶たちがひらひらと舞う姿は、まさに春の訪れを告げる象徴的な光景です。
時期
啓蟄(3月5日頃)の末候、つまり啓蟄から数えて12日目から17日目頃が「菜虫化蝶」にあたります。
特徴
- 春の訪れ: 冬が終わり、本格的な春の到来を感じられる時期です。
- 生命の再生: さなぎから蝶への変態は、生命の再生と成長を象徴します。
- 自然の循環: 自然の摂理の中で、一つの生命が別の形へと生まれ変わる様子を表します。
関連する言葉や季語
- 啓蟄
- 春
- 蝶
- 菜の花
- 再生
多くの和歌や俳句に、菜虫化蝶を詠んだ作品があります。これらの作品からは、春の訪れに対する喜びや、生命の神秘に対する感動などが伝わってきます。